群青の隘路に

喚き散らかす

満足だ、おそまつさん!

 お久しぶりです。やっと『おそ松さん』最終回の感想を上げに来られました……。

 最終回の放送日が丁度旅行の真っ最中で、母に頭を下げながら旅館のテレビでリアタイしたというのに(テレビ大阪が入った京都の某旅館さまにひたすら感謝)、四月に入ってからというものろくにパソコンを触る時間がなくてですね。フォロワーさんのご厚意にあずかってタワレコ松カフェとか行ってたんですけどね(名刺は見事色松を引き当てました、ヤッター!)。キンプリ応援上映に行ってはしゃいだりしたんですけどね(タイガくんとユウくんが見た目好みですが、大和アレクサンダーには性的に興奮します)。社会人生活が始まって一週間、これからますます頑張っていくぞ! というタイミングでウイルス性胃腸炎を患い38.7℃の熱を出して三日ほど寝込むクソっぷりを披露したりしつつ、やっと今日でございます。

 気が付けば松が終わってからもう三週間が経とうとしていますが、思いのほか松ロストの反動は来ていません。覚える仕事が多くて気が休まらないというのもありますし、帰ってご飯を食べたら特に何をするでもなく風呂に入って寝ているというのもありますし、春アニメでジョジョ四部や双星の陰陽師が始まったというのもありますし、そもそもファンアートの勢いは全然落ちてませんし、5月には公式声優イベントに行く予定がありますし(これもフォロワーさんのご厚意のおかげ)、6月には松の同人イベントで小説本を出す予定もあります。毎週月曜日の楽しみがなくなったと言えばそれはそうですが、とにかく自分が想像していたよりもずっと、世界は絶望の色をしていませんでした。まだまだ松はホットだぞ!

 そんな感じの近況報告はほどほどに、感想を上げていきたいと思います!

 

【「おそまつさんでした」】

 不穏な終わり方をした24話。つづく、という展開からどのようなフィナーレを飾ったのか。骨子は以下の通りです。

・チョロ松がおそ松に出そうとしていた手紙は自然発火し、届けられることはなかった。一方その頃おそ松の元には「何らかの選抜」に選ばれた通知が届く

・兄弟全員を招集して(兄弟も乗り気で戻ってきて)選抜に臨む松野家。松造だけが状況についていけないものの、試合に臨むことに。周囲も応援に駆けつけるが、一回戦敗退に終わる

・一年の時を経て、彼らは反則上等のチームになって帰って来た。決勝戦では死力を尽くすが、最後はやはり負けてしまう

 いやほんともう何を見てるのか全く分かりませんでしたね。夜中に声出して笑いましたよね。突っ込むところが多すぎてどっから触れていいのか分かりませんが、まず最初から頭がおかしい。なんでみんな同じタイミングで弟達は全員シコってるんですかね!? こんなところで魂の共鳴しなくてもよくないですか!? あれだけエロ本の隠し場所もばらばらで、オナニー場面に遭遇したしないで大騒ぎしていたくせに。こんな笑える奇跡があってたまるか。しかもあれだけてんやわんやして全員家を出たくせにあっさり戻ってきて、チョロ松は父の伝手で入った会社を辞めてしまいます。まあ職場でオナニーしてるだけあって、クビも時間の問題だったとは思うけど……。

 また選抜の抽選会場で各々夢を語り合うシーンも可愛かったですね。

おそ松「パチンコ屋と競馬場の永住権が欲しい」

チョロ松「女の子の時間を止める」

トド松「プリステージに入れてもらう」

一松「猫転換手術」

カラ松「武道館でワンマンライブ」

 これすっごく個性出てて面白いですよね。チョロ松はとうとう女の子を動かないものとして操る術を求め出したし(いよいよ等身大フィギュアの扱いと変わらなくなってきたぞ~)、一松はぶっちゃけ手術しなくても猫になれてるじゃんと思うし、カラ松のそれに対し「いいなあ」と声を上げたのは一松だけでした。ねえこれ絶対一カラ付き合ってるじゃん!? 釣られたって頭抱える一松も得意げなカラ松も可愛過ぎでした。というかこの流れ、カラ松自身も自分がスルーされるのは松野家のお決まりの芸って分かっててやってるんですかね。一松の夢は猫になって、カラ松の足元に擦り寄りながら彼の歌を聞くことなのかなあ。芸術家と猫、可愛いじゃないですか。

 しかし試合が始まるとお決まりのダメダメっぷり……速度松バッテリー最高でしたし、水陸松バッテリーも良かったし、それでいて速度松はさっさとベンチで酒飲んでるし……カラ松がピッチャーやってた時は誰が受けてくれてたんだろう。トド松のボールの投げ方があまりに女子だし、ショートゴロ避けるくらいだし、多分キャッチャーは無理だよね。そうなると松造あたりでしょうか。一松期待したけど直後に目潰ししてるから無理ですもんね。やりたい放題で喧嘩し放題、柄悪すぎる六つ子に両親さえ「新しい子供を作ろう」と投げ出す始末。前々から思ってましたが松造も松代もやっぱり酷いよ? せめて引導は渡して? どうせ新しいアダムが出来たら、松代はまた神松の時みたいに六つ子を箱庭から追い出すんだ! ワァ! 私がモンペになってやる!

 そんなこんなで初戦敗退した松野家ですが、コーチ松なる謎の人物の力があって、一年間で強くなって選抜に戻ってきます。応援メンバーだった皆も参加しています。反則上等暴力上等、素晴らしいチームです。私が小学生の頃からこよなく愛していた少年ジャンプの野球漫画『Mr.FULLSWING』ばりの勢いです。テンションがまさにそんな感じです。だいすき。途中コーチ松が亡くなる場面もあるのですが(唐突過ぎて何の感情もわきませんでした)、そこで十四松の彼女ちゃんとか花の妖精ちゃんとかがさらっと再登場しているのが嬉しかったです。大団円感ある。

一松「俺達一人一人はゴミ」

十四松「だけどみんな集まれば」

カラ松「勝てることもある!」

トド松「どうかなあ?」

チョロ松「どうだろうねえ」

 おそ松「ま、行くしかないってことだよ」

 この流れもすごかったですよね。なんたってこの話は、兄弟が離散した24話から「つづく」という形で迎えた25話です。つまり24話で兄弟が吐露した感情は、ここにも引き継がれていると見るのが自然でしょう。一松は兄弟が離れ離れになる時、自分だけはおそ松の傍にいるという選択を取りませんでした。行く当てもなくてホームレス同然なのに、出ていくことを「これでいいんだよ、多分」と言った。その上でこの発言、各々離れたはずなのに結局戻ってきてしまう自分達への皮肉のように思えます。けれど一松にとっては多分それがすごく嬉しいことで、呆れながらもこれでいいことなのかな、と感じました。カラ松はチビ太の家に居候する時、「このままだと俺達六つ子は、俺は駄目になる」と言いました。そのカラ松が、六人で集まることをまた肯定した。これってすごく考えさせられることだと思います。上手く行かない就職活動の中で彼は何を見たのだろう。何かに向けて努力するという前提であれば、六つ子であることは味方が五人いるという意識なんでしょうか。それとも癒着することに対して、それを拒むことを諦めてしまったのだろうか。だとしたらとてつもなく悲しいことだなあと思います。兄弟でいたらダメだと分かっているのに、結局は戻ってきてしまう呪い。カラ松はあれだけ家から離れないことを意識していたのに、24話では三番目に家を出ましたからね。相棒のトド松に触発されたのか、残った弟達に示しをつけるためか。……そうした呪いをポジティブに捉えたら、六人揃えばできることもあるって認識になるのかな。27年前みたいに、誰も見分けがつかない敵なしだった時代みたいに。トド松・チョロ松が懐疑的なのはもう言うまでもないですよね。彼らは早く家を出たツートップですから。最後まで弟達の門出を祝えず、自己認識を六つ子の長男以上に見出せないおそ松は、弟達の言葉を運命のままに受け入れる旨の言葉で締めました。これからも彼らは24話の気持ちをどこかに持ったまま、また六人の箱庭に戻って繰り返すのかなと思います。癒着と離別を。それでも私はいいと思う。神様がいなくなった世界で、狭い箱庭の中で神様の代わりを務めなきゃいけない六人が、これからもずっともがきながら幸せであればいいと思う。

 さて、決勝です。圧倒的な力の前に仲間が次々倒れていき、頼りにしていたデカパン・ダヨーンもあっさり殺害されてしまいます。仲間割れをして責任をおそ松に押しつけようとしていた兄弟も(ここでおそ松は「やっぱり五人の敵!」と語っています)、さすがにその光景に逃げ出そうとする。というか22話でも思ったんですけど、私ダヨーンのイケメン声にめちゃくちゃ弱いんですよね。「間に合ったよん」「皆殺しだよん」ダヨーンの渋い声を聞く度に「私はこの男の子供を産まなくては」という気持ちになるんですけど、多分絶対ギャップ萌えの気の迷いだと思うので早く目を覚ましたいところです。そうして逃げ出そうとした六つ子を、トト子ちゃんが「すぐ逃げんなクソニート童貞(略)」と怒号で引き留めます。トト子ちゃんだからこそ言える言葉ですよね。彼女は地下アイドルという逃避から24話で目覚め、婚活や留学にもまずは挑戦した女性です。当たって砕けるのが信条なのかは知りませんが、少なくとも傍目にはそれくらいのバイタリティに溢れている。そんな彼女が逃げるな、と檄を飛ばすのは至極真っ当なことで、だからこそ六つ子は素直に足を止めます。そしてトト子ちゃんは何と服を脱ぎ捨て、「勝ったらトト子と(おそらくセックス)する権利をあげる」と発表します!燃え盛る六つ子。六人の性欲がオーラとして具現化し、そして六人で抱え上げたのは、巨大化したバッドでした。

 男根のメタファー。

 クソほど笑いました。相手のボールを待ち受けるにあたって出したものが、六人のオーラによって構えられたそそり立つバッド。散々下ネタをかましてきた松の最終回に何と相応しいではありませんか。ここではなまるぴっぴを流してくる熱い演出もずるい。「ヤりたい!」「ヤらせてくれ!」「卒業したい!」「せめて見るだけでも!」「おっぱい!」「いやへそのしわ!」各々が魂の叫びをあげながら、敵の投球に立ち向かいます。これをリアタイで見て爆笑している時に、母が目を覚ました時はどうしようかと思いました。しかし結局「俺たち六人の力が一つになれば……でも無理なもんは無理!」と打ち負け、六つ子は善らで宇宙へ投げ出されてしまいます。トト子ちゃんは切腹。相手高校の下ネタまみれな校歌を聞きながら、六つ子の身体が「おわり」と文字を作るのを見ることになります。そしてEDは大団円! 松代や松造、チビ太やハタ坊、デカパンとダヨーンも加わっての録り下ろし賑やか「six same face」でした。各々が最終回が終わっての感想を言い、また会おうね! とメッセージを伝える。まるでカーテンコールのようだった。あのEDを聞いているだけでも何だか胸があったかくなって、凄く泣いてしまいそうで、嬉しかったです。

 

 これだけの大ブームになったのに公式からは一切ボロが出ない、グッズ関係も受注生産で誰も傷付かない。貢ぐうえで松公式は素晴らしい制作陣だったと思います。声優さんも有名どころでありながら「この人こんな声出るのか! 初めて知った!」を連続で出してくる全力の演技でしたし、幻の1話で「声豚と腐女子釣り乙www」なんてのたまってやがった奴らを引っ叩きたいくらいには、全身全霊に面白いアニメだったと思います。腐女子が松に食いついたのはF6のビジュアルがイケメンだったからではなく、また声でもなく、男六人が寝食を共にして繊細な関係を披露する、その上で妄想の余地となる隙があるストーリーだったからです。とにかく松と松公式は最高だった。旬ジャンルの創作じみた被害話やコラボグッズの粗相など、ファンの行動でがっかりすることは多々ありましたが、公式に対してそういうことを思ったことは一度もありません。松公式はいつだって正義だった。以前友人に「松が好きだからって由野のこと嫌いになったりはしないけど、でも、松腐女子のあのテンションは無理」と面と向かってはっきり言われたことがあります。けれどそんな彼女らでさえ、「松公式に罪はない」と明言してくれていたのです。それだけ公式はクリーンでした。公式のやらかしもない、1話や12話の副音声で「夢女子も腐女子も声豚も全部客層です! 考察厨も好きにしな!」を宣言してくれていた、滅茶苦茶懐のでかいアニメ。それが私が半年間好きでたまらなかった、そして今も好きでいる『おそ松さん』という作品でした。

 24話を見た時私が最も恐れていたのは、ストーリーとしての松が大団円を迎えて二期の可能性が潰えることでした。けれどこのハチャメチャギャグの終わり方、まだまだ希望を持っても良さそうではありませんか? ニートの男兄弟六人がだらだらするだけの、何も考えずに、時には考え過ぎて見られるアニメ。また戻ってきてくれるのを、私はBlu-rayとCDに貢ぎながら待っています。歌詞考察なんかはしていなかったけれど、主題歌である全力バタンキューから引用して、もう一度。

 

 満足だ、おそまつさん!